アニマワ ―世界はアニメでマワッてる―

世界はアニメでマワッてる

【コラム】大人たちの話題

 

大人になるにつれ、人は好んで昔話ばかりするようになる。

 

それは、自分の今までの経験をひけらかしたいという気持ちと、教訓にして欲しいという願いが込められてのことなのだろうが、どちらにしても、若者からすれば面倒な話題だ。

なるべく受け流したいし、どうせなら聞きたくない。

尊敬していない相手の昔話なら尚更だ。

 

昔公開されたクレヨンしんちゃんの映画に、「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」というものがあった。

 

タイトルからは考えられないくらいのシリアス作品で、あのクレヨンしんちゃんを見て泣いた。

 

作中、童心に帰り我を忘れる大人たちを見たしんちゃんたち幼稚園児が、

「懐かしいって、そんなにいいものなのかな?」

と言うシーンがある。これがすごく印象的だった。確か風間くんだったと思う。

 

人はいつだって、昔が懐かしい。失われた時間を愛おしく思う。

若者がそれに共感できないのは、彼らはまだ懐かしむほどの時間を持たないからだ。

幼稚園児のしんちゃんたちには、大人たちが童心に帰りたがる理由が分からなかった。

 

私たちは、いつだって最善の選択肢を選んでいる気になっているのに、事が終わって振り返ると「ああすれば良かったんじゃないか?」と自分の選択に後悔しがちだ。

そしてそれがそのまま過去への懐かしさを増長させて、果ては「あの頃へ戻りたい」なんて思考にたどり着く。

そんなことできないことも分かってるくせに。

 

大人の昔話とは、つまりそういうことだ。

彼らは過去に戻れない。でも、過去を少しでも身近に感じていたい。だから過去の話をする。懐かしむ。

そうして、若い人たちから少しずつ敬遠されていくことにも気づかずに。

 

 

高田純次は言った。

「年を取ったら説教、自慢話、昔話は決してやってはいけない」と。

そしてこうも言っていた。

「だから自分はエロい話しかできないのだ」と。

 

なるほど。

私もこれからはなるべく、エロい話だけするようにしよう。 

 

 

 

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クボノ。映画とマンガとアニメとゲームをこよなく愛するカレイ